暴落したトルコリラは、買いなのか?超高金利には理由がある?
超高金利通貨でありながら、ただいま絶賛暴落しているトルコリラ。FX投資家の中にはこれだけ下がったんだし、超高金利ということを考えれば今は買いでは?
と思っている方も多いかと思います。
もちろん、今回の暴落は政治的な側面が大きいため、問題が早期解決すると考えているのなら買いという選択もアリだと思います。
一方で買う理由が「高金利」というだけならやめておいたほうがいいという話です。
スワップ金利はあくまでも金利差の補正である
スワップ金利というのは、その国が投資家に対して配分するという配当金的な性質があるものではなく、あくまでも、インフレ率に対する補正のようなものってことです。
高金利通貨はインフレが進んでいるので、デフレ(インフレ率が低い)日本円と比べたら1年後の価値は当然円の方が高くなります。
というわけで、いくらスワップ金利が高くても、何事もなければ円高になるわけです。
ようするにインカムゲインを受け取りながらキャピタルロスするってことになるわけですな。
どっかで見た図式だなーと思ったら、毎月分配型ファンドみたいですね。
投資したお金が戻ってくるだけってこと。
じゃあ、トルコリラは買いじゃないってこと?
今回の下落がトルコのファンダメンタルズ(経済の基礎的要因)によるものではなく、政治的なものであり、トルコに対する米国の制裁が、特に影響を与えない(あるいは話し合い等で今後解決される)というように見ていれば買いといえそうです。
一方で、単純な値ごろ感だけで買うというのはお勧めしない話になります。
基本的に高金利通貨は円に対して弱含む(円高)傾向があるわけですから、安値覚え的な買い方をすると大損するリスクがあります。