主婦をしながら夫の扶養範囲内で働くという、従来型の専業主婦の働き方が変化しなければならない状況が訪れているのでしょうか。
主婦を取り巻く労働の在り方が大きな転換点を迎えているように思います。
①106万円の壁
これまで主婦の労働収入における大きな壁の一つが130万円の壁と呼ばれる社会保険上の扶養の問題でした。これについて、2016年10月以降は大企業を中心にさらに引き下げられます。
もっとも加入するのが130万円の壁で問題となる国民年金+国保ではなく、厚生年金+社会保険なので一概に悪とは言えませんが、配偶者の扶養で負担なく稼ぎたいという方にとっては大きな問題となりそうです。
②401k解禁
2017年からは節税として名高い?401kへの加入も主婦に解禁されます。ただ、上記に書かれている通り所得のない主婦にとって401kはまったくもってメリットがない金融商品であり、むしろ課税後の資産である貯蓄を差し出したのちに老後に再び課税されるという何とも言えない運用となってしまうわけであります。
専業主婦という働き方は贅沢な時代になるのか。
以上からですが、国の方針としては専業主婦という立場は好ましくないという方向のようです。第3号被保険者という形での、扶養された働き方ではなく、自立して社会保険料を納税せよ。年金も自助努力でなんとかせよと言っているようにしか見えません。
現状の専業主婦という立場が税制上優遇されているということは確かでしょう。その一方で主婦を続けたい、あるいは働きたいという人に対して制度は中立であるべきです。
少なくとも社会保険料上の壁の存在は二極化をさらに推し進めるようにしかみえません。