気になるお金のブログ

金融や投資関連で話題になったり、個人的に気になったことをまとめていきます。

2017年のふるさと納税は3月までにやっておいた方がいい理由

なにかとお得なふるさと納税、年々利用者がかなりの勢いで増えているようです。
2015年からワンストップ特例制度が利用できるようになり浸透して、2016年には一般化したといえそうです。

このままだと2017年も大きな盛り上がりを見せそうです。

その一方で、本来の趣旨と外れた運用ではないかと一部の自治体(特に税の流出につながっている東京都の特別区など)から不満が噴出しているようです。

実際に自治体ベースでは所沢市が返礼品をやめる動きがあります。

さらに

総務省は、返礼品の贈呈は自治体独自の取り組みだとして、これまで返礼割合の基準を示していない。ただ「返礼品に掛けるコストの割合が高いと、寄付金がその自治体の住民サービスに使われにくくなる」(総務相)ことから、目安として上限を示すことを視野に入れる。具体的な改善策は有識者自治体側の意見を聞いた上で今春をめどにまとめる予定だ。
時事ニュース:「 返礼割合に上限検討=ふるさと納税総務省-贈呈終了の動きも」より引用

といった報道も出ています。
ふるさと納税自体が終了するということはないでしょうが、返礼品の内容に規制が出てくる形にはなるかもしれません。

ふるさと納税では、還元率としておおよそ寄付額の50%程度のお礼の品が送られることが多いようですが、規制によってはこの割合が低下することになりそうです。

 

money-lifehack.com

とりあえず、規制案などが出そうなのが今春となっているので、2017年のふるさと納税は年末になってからではなく、早めに動いた方がよさそうです。

切手代が52円から62円に大幅値上げ。定型外郵便も

切手代が大きく値上げとなります。

従来の52円が62円とほぼ2割アップです。封書の82円は据え置きとなるようですね。

62円切手は、52円切手に続きソメイヨシノが図案に採用された。はがきも、ヤマユリコチョウランヤマザクラ(インクジェット)、タンチョウ(往復はがき)と、現行と題材は同じだがデザインが一新されている。

 

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こればっかりは前もって切手を買っておけばOKというわけではないので、どうしようもないところですね……。普通の場面でハガキを送る機会は減っているので、影響がありそうなところで言えば、企業が送っているハガキのDMくらいでしょうか。

通販系の企業にとってはかなりの痛手になりそうです。2割アップを受け入れてコスト増になるか、あるいはハガキによるDMをやめて別の手段を探すかというところになるわけです。

情弱ビジネスのサブリースが訴訟になったというお話

news.yahoo.co.jp

完全に名前まで出ちゃってますが、不動産投資における情弱ビジネスであるサブリース取引について訴訟にまで発展しています。そもそもサブリースの問題点は正直10年以上前から識者からは指摘され続けてきたわけで、最高裁判決でも業者側に有利な確定判決が出ているので、いまさら感はあります。

 

www.real-investing.net

結果としては、大家さんが負けたわけです。法的にはいくら力関係があろうとも、業者側が借主であり、弱者なので保護されるべき対象になるわけです。

大家さんの言い分的には、「絶対大丈夫です」と言われながら、最後には「契約の時に言ったことは嘘。裁判してもいいよ。俺ら勝つから。」と言っているようなものです。

 

もちろん、こうした問題があるということはここ最近で指摘されているわけではないので、そんな嘘を嘘とry......いう話もあるわけですが、ここらでそうした、法的には問題ないということで甘い汁を吸っている業者側に鉄槌を下していただきたいという気持ちも少なからずあります。

このあたりは、さっさと燃え上って、規制されてくれればいいなぁと思います。

住宅ローンの審査や限度額はやっぱり属性次第なんだけど社長(役員)の信用度は低いという話

住宅ローンの借入枠や借入金利についての審査が可能なスコアリングサービスを、住宅情報サービス大手のHOMESがリリースしています。

www.homes.co.jp

市況かぶ全力二階建てさんで取り上げられていたので知りました

kabumatome.doorblog.jp

こちらでは、「モゲスコア」とよいばれる住宅ローン借り入れに関する信用スコアが算出されています。

ちなみに、信用力をスコア化するというのは、融資の現場ではごく一般的です。
クレジットカードやローンの利用状況なども実はスコアリングされており、クレジットカードの審査などでは当たり前に利用されています。

money-lifehack.com

上記のような感じで、クレヒスと呼ばれています。

 

住宅ローンの借入額・金利のスコアリングサービス

下は、色々と属性を変えてシミュレーションした結果です。

これで色々やってみた結果なんですけど、購入可能資金や金利やらに影響したことを少しまとめていきたいと思います。

 

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色々やってみたのですが、おもしろかったのは「就業・雇用形態(役職)」に関するところです。少し意外な結果がでたので、まとめてみたいと思います。

 

1)役員よりは部課長の方がいい

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部長(課長)の方が役員よりもモゲスコアが高い。ってかなり差がありますね。適用金利まで下がってます。

 

2)中小企業でも同様の傾向

下は同じ条件で勤務先を東証一部から中小(10名以下)に変更した時のスコアです。

 

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差は少し小さくなったような気がしますが、中小企業でも役員よりは部課長の方が信用力は高いってことになるんですね。

また、上の画像から言えるのは、大手と中小との間では超えられない壁があるってことになります。

参考:勤続年数・勤務先と住宅ローン審査 勤続年数が特に重要

 

意外と社長は信用されないの?

他の条件は全部一緒で役職と勤務先を変更してみただけなんですが、このスコアの違いをどう見るべきかは面白い視点だと思います。役員が信用されない理由は何なのでしょうか?

 

1)大企業のケース

上の画像は東証一部のケースです。役員というのは正社員とちがって雇用されているわけではないです。そのため、雇用の身分としてはやや不安定になります。もちろん、何十年も君臨するような役員の方もいらっしゃいますが、結果が出せないとポイというケースも。

雇用者ではなく、株主に経営を委託されている人ですからしょうがないという部分もあります。だから大企業でもスコアが低くなっているのでしょうか?

 

2)中小企業のケース

中小企業のケースは所有と経営の分離に至っていないケースが多く、クビにされるというリスクは高くないです。同じ規模の会社の部長や課長と比べたら安定性は高いでしょう。

一方で、中小企業のケースは倒産のリスクが高いと判断されるのでしょうか。中小企業の社長などは会社と一蓮托生です。多くのケースで会社の債務(借金)に対しては個人保証が要求されることになるため、倒産=自己破産となるケースも少なくありません。

いくら年収が高くても、預金残高があったとしても、会社に万が一があればそれは借金のカタとなる可能性があるため、リスクがあると言えるのでしょう。

一方で部長や課長であれば、倒産したとしても自分自身の財産を失うことはないので預貯金は維持できますし、転職すればいいだけです。

 

実はこれは常識?

私はあまり知らなかったのですが、これって実は常識っぽいですね。

フリーランスの住宅ローンはフラット35がオススメな理由

自営業・経営者の住宅ローンはフラット35?

どちらもフラット35を押していますが、内容をかいつまんでまとめると、自営業や経営者にとっては銀行の住宅ローンは審査上で厳しいので、与信の対象が物件中心のフラット35の方が借りやすいですよというお話になっています。

ちなみに、フラット35というのは、銀行と住宅支援公庫が共同で運用している住宅ローンで、長期固定金利がウリの半官半民的な住宅ローンです。

 

こちらからは以上です。

個人型確定拠出年金はどこで始めるか?証券会社・銀行選びのポイント

話題の個人型確定拠出年金(愛称:iDeCo)はどこで始めるのがお得なのか?というお話。証券会社・銀行など色々がところがサービスを開始しています。

野村證券などの大手証券
SBI証券楽天証券などの大手ネット証券
三菱東京UFJ銀行りそな銀行などの大手銀行

どこでやればいいのでしょう?

 

結論、手数料が安いとこ

個人型確定拠出年金は特に始めたばかりのころは手数料を最重要視しましょう。

なぜなら、個人型確定拠出年金の最大のデメリットと言える部分が「定額で毎月かかかる手数料」だからです。

 

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2017年1月から公務員も加入できるようになりましたが、その注意点で下記のように書かれています。

仮に上限金額を拠出したとしましょう。このときの初年度の掛け金合計の144,000円に対しての手数料率は1.39%~5.35%にも上ります。

 一番安いところでも1.39%、高いところだと5.35%もの手数料がかかるということになります。一方で残高が積みあがった10年後なら0.14%~0.54%となり、割合はどんどん小さくなります。

ということは、個人型確定拠出年金を始める最初のころこそ、手数料にこだわるべきなんですね。

 

1位:楽天証券 とにかくおすすめ

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今のところでのお勧めとしてはやはり手数料が初年度無料(かつ10万円以上の残高になればずっと無料)の楽天証券が一押しですね。最初のスタートとしては最適と言えると思います。

 

2位:スルガ銀行

次点としては、スルガ銀行。こちらは最初から手数料が無料です。ただし、運用商品のラインナップが少ししょぼいです。

そのため、以下で紹介されているように、運用を考えるのではなく、掛け金所得控除という仕組みだけを活用して節税したいという人に向いているといえそうです。

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3位:SBI証券

最後はSBI証券。こちらは運用資金が50万円になれば手数料が無料になります。

もともと、ネット証券ではSBI証券だけが401kサービスを提供していましたが、楽天証券に対してスペックで負けているという現状を考えると、あえてSBI証券を選択するメリットは小さくなってしまったかなと思ってしまいます。

 

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以上、個人型確定拠出年金を2017年になってスタートするにあたってのおすすめの証券会社・銀行選びのコツをまとめてみました。

三井越伊勢丹HDのTOB発表とフライングイナゴの話

kabumatome.doorblog.jp

簡単にまとめると、三越伊勢丹HDがザラ場時間中(取引時間中)に上場企業に対してTOBするよー。と発表。

んで、TOBされるんじゃないかと推測される銘柄が買われるんだけど、結果としてはだれも予想だにしていなかった「ニッコウトラベル」という会社で、三陽商会などを予想して飛び乗った人たちは大失敗という話なんですね。

www.stock-traderz.com

参考サイトも読んでもらうとわかるとおり、TOBは一般的に、現在の株価よりも高い価格で行われることが多いので「TOB価格-現在の株価」で利益が出やすいということで思惑買いが入ったんです。

そしてTOB先として発表されたのは「ニッコウトラベル」

熟年向け海外パッケージ旅行の企画販売。顧客の9割は60歳以上。欧州運河クルーズを自社開発
会社四季報より

うーん、予想外の方向でこれを当てることができた人はいなかったでしょうね……。三越のお客さんに海外クルーズ売るって話なんですかねぇ。

 

安易にソーシャルレンディングを薦めるサイトやブログを信用してはいけない理由

ソーシャルレンディングというものについての広告が目立つようになってきました。

ソーシャルレンディング(Peer-to-peer lending、Social Lending)とは『ネット上でお金を借りたい人、企業』(ボロワー)と『ネット上でお金を貸したい人、企業』(レンダー)を様々な方法で結びつける融資仲介サービスである。
引用元:wikipedia

 つまり、ネットでお金の貸し借りをしましょうというわけです。
日本には「貸金業法」という法律があり、お金の貸し借りを「業」として行う場合には登録が必要になります。

ソーシャルレンディングをやる投資家に貸金業法の事業者として登録してもらうのはまず無理な話なので「匿名組合」という仕組みが利用されています。

www.finance-dictionay.com

別に匿名組合が悪いって話じゃないんですが、匿名組合の場合、「出資先の経営(営業)に関与できない」という問題があります。そのため出資先(投資先)についての情報開示が不適切です。

また、万が一営業者(ソーシャルレンディング事業者)が破たんした時の問題もあります。

 

さらにいえば、時流の問題もあります。いまやゼロ金利政策でお金を借りるのは容易な時代です。そういう時に銀行から低金利でお金を借りるのではなく、あえて、金利の高いソーシャルレンディングで借りる必要性ってどこにあるのでしょうか?

もしかして、銀行からは借りれない信用力が低い会社なんじゃないの?ってうがった見方をしてしまいます。

money-lifehack.com

 

正直、こうした金融商品を安易な言葉でお勧めするようなサイトやブログは信用してはいけないと思います。もちろん、リスクをしっかりと説明した上で紹介しているケースは別です。

僕自身もWEBと金融に関係する人間としてこうしたサービスがもっと洗練されてくるといいなと思いまし、応援したい気持ちはあります。

ただ、公平中立に考えると現段階で運用商品として万人向けではないということは確かです。